こんにちは!スキノ鉱山探検隊長のぐらすけです。
この探検シリーズでは「読書術」という鉱脈を探検します。今回は、「知る」を最大化する本の使い方(ぶっくま著・翔泳社)のチャプター3。本の中の出会いで輝く「好き」の結晶を一緒に探してみましょう!
前回の探検では自分の選書の審美眼が「好奇心に導かれた『ぴったり』を見出す目」であることを発見しました!これまで落とし込むってなに…?ぼくの読みたい本の選び方は…?と思っていたぼくでした。ですがここまで読み進めてきて、「実は自分なりのやり方で出来ていた」ということがわかってきたのです。「世の中は思ったよりも難しくない。想像よりもシンプルなんだ」というように考え方が変わってきたような気がしています。
チャプター3は「知る」を最大化する本の読み方について。自分にぴったりの読み方は、ここまでの読書で新しく取り組んでいる「読書メモ×対話」法がぼくにとっての「知るを最大化する」ために重要なのではないかという予感がしています。
そんな予感をもとに、チャプター3の探検に繰り出しました!
※この記事での「知恵の泉」は、AIとの対話を指します。ぐらすけは生成AI Claudeを使用しています。
2つの読書法との出会い
読み方の坑道を掘り出してすぐに、2つの読み方の横穴が見つかりました。それは「効率読書」と「探究読書」。ぼくは反射的に「探究読書」に興味を持ちます。
少しそれぞれについて探ったところ、「効率読書」は本をピンポイントで拾い読みし、最短で駆け抜ける方法とのことでした。
効率読書
「効率読書」では目的設定が重要だとのこと。
確かに、この本を読む前にどんな鉱石を掘りたいかを考えただけで、目次からどこが重要か目星をつけることができたことを思い出します。先に「冒険の地図作り」をしてから探検に繰り出すと、途中で迷ったりしなくて済みますね。
「だけど…うーん…効率を求めて読み飛ばしていくのってぼくには合わないなぁ」
ランタンを掲げて、軽く横穴の入り口を照らして調査しましたが、ぼくの中に「本を効率という言葉で処理させたくない」という思いが生まれたので、こちらの方向には進まないことに決めました。
探究読書
ぼくは「探究読書」の横穴へ進むことへ決めます。「探究」という言葉には、「スキノ鉱山」の活動にもリンクするところがあってワクワクします。
「探究読書」とは、広く深く読む読書法。著者が「探究読書」を見つけられたのは、効率的に読書することに偏重して、とにかく本を自分の役に立たせることを重要視していた経験があったからです。
本の世界はそれだけじゃない。本は広い広い知識の海。思いがけない発見があったり、著者の考えに共感し考えを深めたり…読書中の遊びや寄り道も大切にして、丁寧に向き合う贅沢な読書体験を著者は見出したということです。
ぼくはツルハシを一旦置き、額の汗を拭った後にいつも腰につけている知恵の泉の小瓶をそっと撫でました。これはまさに今ぼくが取り組んでいる「対話読書法」の中で感じていることとほとんど同じでした。
文章から感じたことを丁寧にメモに残して、そこから知恵の泉と対話をして自分の発見を深掘りしていく。それが「対話読書法」です。泉はぼくのメモをさらに拡張してくれるので新たな気づきを得ることもあるし、以前の発見との関連性を指摘されることもあります。ぼくは今、スキルアップのための読書というよりも「好き・好奇心・興味・趣味」などについて体系的な…圧倒的な知が欲しいと思っているので、自分の考えを深めて丁寧な読書をすることがとても大切なのです。
この「探究読書」はぼくと共鳴する読書法で、「対話読書法」の有効性の裏付けをここに見つけたような気がして、ぼくは満足げにツルハシを大きく振り上げました。
これまでの読書観の崩壊
ガツン、と地面にツルハシが食い込んだ途端、これまで特に異常のなかった足元の地面がガラガラと崩れ始めます。轟音を立てて崩れる足場に、ぼくは岩や土と一緒に飲み込まれました。
どっちが上か下かもわからない崩壊の波の中。ぼくはここまで「読書術」という鉱脈を掘り進めてきて、自分に大きな変化が起きていることに気がついたのです。
「読書とは一体なんだんだ? 本を読んでいるのに、まるで自分を見ているみたいだ」
それは、「本を読んでいる」というよりも「本を読んで反応する自分を見ている」という俯瞰的感覚。これまで抱いてきた「読書」というものに対するイメージの崩壊が起きていたのです。
その時、小瓶に入った泉が光を放ちぼくに語りかけます。
読書というのは、きっと本の中の言葉と自分の心が出会って、今までなかった新しい気持ちや考えが生まれることなのかもしれません。本は読む人の数だけ違う輝きを放つ、そんな不思議な宝物なのかも。
ぼくはその言葉を聞いて、心地良さでいっぱいになりました。今までの読書体験をセピア色と称するなら、今の読書の感覚はとびきりカラフル。これまでの「読んだ」は「何も読んでいなかった」と言ってもいいくらいの大きな変化を感じているのです。
「いてててて…うーん、でもなんか…頭の中がスッキリした気がする…」
ゴロゴロと転がり落ちていった先、それまで大小の瓦礫でいっぱいだった崩落現場は、ぼくの思考が整理されて通り道ができたことにより、新たな読書の道筋が生まれていました。
本の海というメタファーの再発見
ぼくは転がり落ちた先の、暗闇が続く新たな坑道を力強い足取りで歩いて行きました。この価値観の転換は、読書は大航海の旅だということを実感させてくれています。
ぼくは息を吐いて目を瞑りました。
本は紙にインクが乗っただけの静的なメディアだと思われがちだけど、実は自分の読み方次第で大きく変わるんだ。
その本としての大きさからどんどん膨らんで、イメージという宇宙の中で自由に自分の思考を泳がせることができるんだな。
そんなことが頭に浮かんでぼくが目をそっと開くと、目の前には澄み渡る青空と青く輝く広大な海が広がっています。
いつの間にか小さな手漕ぎボートが桟橋に繋がれていて、ぼくをこの大海原への冒険へと誘っているようでした。
その情景に、このチャプターでの発見が大きく影響を及ぼしていることを実感します。
「鉱山は、ぼくに漕ぎ出せと言っている」
そんなメッセージを受け取ったような気がして、ぼくはボートに手を伸ばして安定感を確かめると、ゆっくりと乗り込みました。
天気は良好。波も穏やか。
絶好の冒険日和。
ぼくはツルハシから持ち替えたオールを握り、沖を目指して漕ぎ出すのでした。
今回の探検で見つけた結晶のかけら
「本との対話を愛でる」結晶
この結晶は、効率を追い求めるのではなく、本とじっくり向き合い、対話を楽しむという「好き」の気持ちが結晶化したものでした。
「読書の海図」結晶
この結晶は、読書を「知識の獲得」としてではなく、「心躍る冒険」として愛おしむ気持ちが結晶化したものでした。
さらなる探検に向けて
今回のチャプター3の探検は、ぼくにとっての「読書」という価値観を大きくひっくり返す発見に満ちたものでした。
前回見つけた審美眼「自分にぴったりのものを探したい」のように表現するなら、ぼくは「自分にぴったりの方法で本を読みたい」と思っていたということだと思います。
次のチャプターは「アウトプットの仕方」についてです。
すでに読書メモでのアウトプットとブログの記事でのアウトプットの2つを行なっているぼくに、何か新たな発見があるか楽しみです。
それではここまでお読みいただきありがとうございました。
次回の探検記もお楽しみに!
スキノ鉱山探検隊 隊長ぐらすけ